エントランスリニューアル

エントランスリニューアル

 

JR津田沼駅の北口から徒歩1分。
弊社の主要ビルであり、事務所を構えている「津田沼パスタビル」は、津田沼エリアの発展と共に歴史を積み重ねながら、2020年4月で竣工より38年が経過しました。

 

「津田沼パスタビル」のエントランスは、数度の改修工事を経ながら、壁面に使用された高級感のある大理石と大きめに掲出された各店舗の看板が、ご来館いただいた数多くのお客様を約38年間にわたってお迎えし続けてきましたが、これまでの歴史と思い出を大切にしつつ、創業100周年を迎えた弊社の記念事業としてリニューアル工事を実施いたしましたので、その経緯を含めたご報告をさせていただきます。

 

 

 

完成までの経緯

2019年5月に社内協議がスタートしたエントランス全面リニューアル計画ですが、素人の弊社スタッフだけでは抽象的なイメージばかりが先行していたこともあり、計画の初期段階からプロの手をお借りしようと、複数の候補から絞った2つのデザインコンサルティング会社との打合せを同年6月から開始しました。

それぞれのデザインコンサルティング会社には、2~3パターンのデザイン案を作成してもらい、全体のイメージやデザインの方向性について打合せや社内での検討を重ねた結果、リニューアル計画全般を託す会社は「株式会社フロンティアコンサルティング」に決定。

そして計画の重要項目である看板類の製作については、数多くある看板業者の中から製作実績が豊富で柔軟な対応をしていただけそうな「株式会社オーエスアート」にお願いすることになりました。

重要項目である看板類の中でも、特にエントランス看板とエレベーターホール看板については、デザイン性と見やすさが両立できるように、複数回にわたって東京丸の内などのビル群に足を運び、そこで採用されている看板をいくつも視察したり、実際に運用した場合にどのような課題が発生するかなどを考察しながら、看板業者に伝えるイメージを固めていきました。

2019年の夏頃に決定した両業者さんとは、依頼することが決定した後もデザイン案の見直しや付帯する様々な内容について、細部にまでこだわった打合せを何度も何度も繰り返しながら、2019年の年末が近付いてきた頃、ついにエレベーターホール全体のデザインと看板類の仕様が概ね決定し、年が明けた2020年1月31日から着工する運びになりました。

着工日が決まってから…そして着工してからも、両業者さんには検討を継続していた内容についての提案や質問だけでなく、決定している内容についての確認や微調整などをさせていただきながら、思い描いていたイメージが徐々に形になっていくエレベーターホールを、毎日とても楽しみに見ていました。

そして、2020年4月。
社内協議が始まってから約11ヶ月…ついにエントランスリニューアル工事が完了しましたので、詳細をご紹介させていただきます。

 

基本コンセプト

「津田沼パスタビル」は年齢や性別を問わず様々なお客様にご来館いただいており、各テナントの従業員さんも大勢いらっしゃるため、日頃から『安心・安全・快適』な場所をご提供できるように努めております。

今回のリニューアルでは、どなたにも見やすくなるように看板を一新し、様々な情報をお届けするデジタルサイネージを設置しました。また、万が一の場合に備えてAEDを備え付け、より一層『安心・安全・快適』な環境を整えました。

これからも、皆さまに安心してご来館いただけるように、そして地域の発展に貢献できるように、これからも様々な取り組みを推進して参ります。

 

壁面の素材や造作


これまではアイボリー色の大理石を使用して重厚感と高級感を演出していましたが、今回のリニューアルではメイン部分に白色の大理石調タイルを使用して、高級感がありながら明るくスッキリとした印象に仕上げました。

そして、看板面・サイネージ周りの造作・集合ポスト面にはアクセントとして暖色系の木目調タイルなどを使用して、柔らかさと温かみが表現できるように仕上げています。

また、ステンレス色でミラータイプの縦ラインが入っていたエレベーター扉と上部のパネルには、黒色を基調にしたダイノックシートを貼ることで空間を引き締める効果を演出しました。

天井の素材や造作

これまではミラータイプのパネルをベースにしてドーム型の造作を設けて、天井の高さや空間の広がりを意識していましたが、今回のリニューアルでは基本部分の仕上げは白クロスを採用し、折り上げ天井の部分には淡暖色のクロスで控えめなアクセント感を演出しています。

壁面に様々な工夫を施したこともあり、天井は主張し過ぎないように…且つ空間全体をまとめるような印象になるように仕上げました。

各種照明器具

これまではハロゲン型ランプ31個と蛍光灯6本もの照明器具を天井に配置していましたが、今回のリニューアルではスッキリとした天井になるように最低限の数量に絞ったダウンライトをメインにしました。

また、補助照明として折り上げ天井内に設置したテープライトが柔らかい雰囲気を作り出し、壁面には眩しさを感じにくいブラケット照明を配置して、エレベーターホール内のデザイン性と必要照度を両立させました。

各種看板

これまではステンレス色のフレームでしたが、今回のリニューアルでは黒色に塗装されたフレームに変更し、全体的に引き締まった印象になるように仕上げました。また、バックライトにはLEDを採用して、盤面が均一に照らされるようにしています。

 

【三角看板】
  縦方向にサイズを大きくして、ビル前を通行される方へのアピール度が上がっています。
また、エントランス看板と縦のサイズを合わせることで一体感が出るようになりました。

 

【エントランス看板】
  平面的な盤面ではなく、象嵌(ぞうがん)タイプを採用することで立体感が出るような工夫を施しました。
内照式LEDが点灯している時は、特に奥行き感が出るので是非ご覧ください。

 

【エレベーターホール看板】
  以前は壁2面を使用して、看板自体の大きさで目立たせるようなデザインになっていましたが、掲出面を壁1面に変更し、視線の高さや全体のまとまりを意識したレイアウトにすることで、これまでよりも全体像が掴みやすくなり、目的のテナントを探しやすくなりました。

また、エントランス看板とエレベーターホール看板は、盤面の下部分を共通デザインにして、そこにフロアとテナント名を入れることで、全テナントの盤面が統一感のあるデザインになりました。

チャンネル文字

津田沼エリアにある全5棟のパスタビルの内、「津田沼パスタビル」のみ入口付近に「pastaロゴ」が設置されていませんでしたが、今回のリニューアル工事では、エントランスの上部にチャンネル文字で作製された「pastaロゴ」を設置しました。

夜になると内照式LEDが点灯し、まるで「pastaロゴ」が空間に浮かんでいるような印象になります。

デジタルサイネージ

「津田沼パスタビル」はご来館いただくお客様が多いため、どうしてもエレベーターの待ち時間が発生してしまう問題があります。
その時間を少しでも有意義なものにしていただけるように、ニュース・天気予報・管理会社からのお知らせやオリジナルコンテンツなど、様々なコンテンツを用意してデジタルサイネージに映し出しています。

また、地域の情報をご提供する場として、デジタルサイネージの下にあるスペースには情報誌などを置いてありますので、ご自由にお持ち帰りください。
尚、情報誌などの設置は無くなり次第終了となります。その際は次号の刊行までお待ちください。

AED(自動体外式除細動器)


AEDとは、何かしら理由によって心臓が正常に拍動しなくなった心停止状態の方に対して、電気ショックを与えることで心臓を正常なリズムに戻すための医療機器です。

「津田沼パスタビル」に設置したAEDは、バッテリー残量が遠隔で監視されており、残量不足による使用不能な状況になりにくいだけでなく、操作方法が音声で案内されるので初めてお使いになる方でも安心して作動させることができます。
また利用される方への配慮として、AEDと一緒に周囲からの視線を遮るためのビニールシートも設置してあります。

万が一、ビル内や周囲で心停止状態になった方がいた場合は、周りの方と協力をしながら119番通報とAEDでのご対応をお願いいたします。

消火器

消火器は初期の火災に対して有効な消火設備ですが、普段は使用することがありません。
これまでは、人目に触れるかたちで設置していたため、少々雑然としていましたが、今回のリニューアル工事では収納ケースを埋め込んだ壁面内に設置することで、スッキリとした印象になりました。
 

インフォメーションボード

これまではステンレス色のパネルを使用していましたが、今回のリニューアルでは透明感のあるカラーガラスを使用し、更に壁面から浮かせた位置に設置することで、洗練された印象のインフォメーションボードになりました。
こちらには、ビルからのお知らせを掲出いたしますのでご覧ください。

集合ポスト

これまではステンレス色の集合ポストでしたが、今回のリニューアルではエレベーターホール全体の統一感を考慮して、各看板のフレームに合わせた黒色の集合ポストに変更しただけでなく、A4判の封筒がスッポリと納まるように容量を増やしています。
また、集合ポストの下には再作成した竣工プレートを設置しました。
 

防犯カメラ

これまでの防犯カメラには死角があり、エレベーターホール全体を映すことができませんでしたが、今回のリニューアルではエレベーターホール内に2台の防犯カメラを設置することで死角が無くなっただけでなく、カメラの高性能化によって更に鮮明な映像を録画できるようになったため、万が一問題が発生した場合でも状況確認や警察などへ提供する情報の精度が格段に上がりました。
また、エレベーター内の防犯カメラも同様に、高性能型に更新されています。

 

リニューアル工事を振り返って…

リニューアル工事中はテナントの方々からも「とても楽しみにしています」とのお声掛けや、完了後は「すごく明るい雰囲気になりましたね」との言葉をいただくことができて、頑張った甲斐があったなぁと思いました。

打合せ開始から完成まで、長期間にわたりお付き合いをしていただいた「株式会社フロンティアコンサルティング」と「株式会社オーエスアート」のご担当者さんはとても大変だったと思いますが、弊社からの様々な要望や質問に対して正面から受け止めていただいただけでなく、実現に向けたイメージの具体化やご提案などをしていただき、最終的にとても満足のいく仕上がりで完成の日を迎えられたことを、スタッフ一同心から感謝しております。

「津田沼パスタビル」は竣工から39年目に入りましたが、引き続き地域の皆さまに愛されるビルであり続けられるよう、適切な維持管理に努めて参ります。

これからも、よろしくお願いいたします。



【ご協力いただいた施工業者等】

  ・株式会社フロンティアコンサルティング 設計・施工・総合管理
  ・株式会社オーエスアート   看板類の詳細設計・製作
  ・株式会社リコー デジタルサイネージ関連
  ・有限会社ツクモリ工芸 看板の盤面作成
  ・株式会社日立ビルシステム 防犯カメラ改修

 

 


 

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