厳しい戦い

厳しい戦い

2012年10月09日(火)4:46 PM

こんにちは。

かし熊の『たのうえ』です。

 

何度か、このブログでも書かせて頂いていますが

私の趣味のひとつに、F1観戦があります。

 

 

10月7日(日)に、三重県の「鈴鹿サーキット」でおこなわれた

「F1日本グランプリ」で、日本人ドライバーの小林可夢偉選手(ザウバー所属)が

日本人で3人目となる表彰台(3位)を獲得しました。

 

これまで、表彰台に立つ事ができた日本人ドライバーは

佐藤琢磨選手(2004年)と鈴木亜久里選手(1990年)で

2回以上、表彰台に立ったドライバーはいません。

 

 

今回表彰台に登った小林可夢偉選手は

これまでの日本人ドライバーの中では、海外メディアからの

評価が最も高く、今後そして来シーズン以降のレースでも

表彰台獲得を期待してしまうのですが

F1の世界は、そう簡単ではありません。

 

 

簡単ではない理由はいくつもあり、下に挙げたような理由が

複雑に絡み合っています。

 ・ドライバーの人数

 ・モータースポーツの文化

 ・金銭面

 ・チームの方針

 ・etc…

 

ドライバーの人数ですが、今年のF1には

12チームがエントリーしています。

各チーム2名のドライバー(リザーブドライバーもいます)が登録されますので

合計で24人しか、F1ドライバーになれません。

 

つまり、世界で24人しかなれない職業…それがF1ドライバーなのです。

 

なので、常に1名以上の日本人ドライバーが、F1で活躍している状況は

とても凄い事なのですが、その感覚が日本に浸透していないように感じます。

 

 

日本で、F1の人気が高かったのは、アイルトン・セナ選手がいた時代でしょうか。

当時の日本グランプリは、なんとゴールデンタイムに放送されていたのですが

ご存知でいらっしゃいますか?

 

現在は、若者の車離れやモータースポーツ全体の人気低迷もあり

今シーズンからは地上波ではなく、BSで放送されるようになってしまいました。

 

また、以前は参入していた「ホンダ」「トヨタ」「ブリジストン」等の日本メーカーや

大口スポンサーの日本企業は、残念ながら撤退しています。

 

 

小林可夢偉選手には、大口スポンサーが付いていませんが

F1チームとしては、チーム運営に必要な資金を得るために

大口スポンサーが付いているドライバーを獲得したいという

背景があるので、純粋な「速さ」だけでは、F1ドライバーで居続けるのが

非常に難しいのです。

 

 

その為、来シーズンの小林可夢偉選手は、所属しているザウバーチームを含めて

来シーズンの契約先が決まっていません。

 

「ドライバーは、車を速く走らせるのが仕事」という大前提はありますが

それだけでは渡っていけない世界でもあるのです。

 

 

ただ、そういう事情を含めて、F1は世界三大スポーツのひとつであり続け

それは今後も続いていくと思います。

 

 

今シーズンは残り5戦となり、まだまだ厳しいレースが続きますが

もうひとつの厳しい戦いも乗り越え、小林可夢偉選手が来シーズンも

F1に残れるように、期待と応援をしています。

 

 

レース後の鈴鹿サーキットに響き渡った「可夢偉コール」が

モータースポーツに興味を持っている日本企業に届くことを

祈っています。

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